『センセイの鞄』なんてもう二度と読まないからな

女子同士で遊ぶと必ずといっていいほど話題になるのが恋愛の話である。
でも私に関しては「最近いい人いないの？」の質問に
「いないんだよね～、今誰のことも好きじゃない」
で終わってしまうので話題が広がらなくてその度になんか申し訳ない気持ちになる。
中学の頃から私を知っている地元の友達には「珍しいね！」と驚かれたりする。

それほど前の私は、常に誰かしらのことが好きだった。好きな人がいない期間が半年以上空くことはなかった。
好きな人がいるという状況がただ楽しくて、なんなら付き合えなくても別によかった(成就するに越したことはないけど)。
好きな人がいるだけで嬉しくて、友達にその人のどんなところが素敵か話したりとか、ほんの些細なアプローチをしてキャーキャーしてたものだったけど、それに反して、である。

誰のことも好きじゃなくなってからもう結構経つ。
普通の人だったら何の不思議もないことだろうけど、さっきも言った通り私にしては珍しいんだ。
きっともう当分ちゃんと誰かのことを好きになったりしないんだろうな、とも思う。
気になる人が周りにいない、というのもあるけど、能動的に誰のことも好きにならないようにしている部分が多い。だってどうせ駄目なんだもの。

RMG稲荷さんが、まえに自身の恋愛経験を指して「逆百戦錬磨」って言ってたけど、まさに言い得て妙だと思った。私もです。
私はほんとにチョロチョロにチョロくて、なんかの拍子にちょっと優しくされただけで気になってしまうし、たとえばふざけあってる時の何気ないウィンクとかに簡単にときめいてしまったりする。

それで「あ、いいな」って思っても大体相手には恋人がいたり、付き合ってはなくても良い感じの人がいたり、友達がすでにその人を狙ってたりする。
その半分無意識下での、数多の失恋とも言えないような落胆が重なって、要はこじらせてしまった。

そして根本的な問題として、私の自分に対する評価の低さがある。
私のことを好きになる人なんて、余程特殊な思考の人間だろうと思ってるし、そもそも私のことを好きになるような人を私は好きにはならない。
友達にそう言ったら「それじゃいつまでも絶対に成就しないじゃん」って言われた。
彼女いわく自分に興味を持ってくれない人のことは最初から恋愛対象じゃないそうだ。私と真逆。
自分を好きになってくれそうな人を好きになるんですって。
でもたしかにその方が効率的に叶いそうだ。世の中の女子はみんなこうしてるのかな？
真似できそうにないな。

片思いするまでの段階で問題は山積みだけど、もし、仮に、万が一、成就したとして、それで終わりではない。関係を維持しなければならない。
相手がずっと自分を好きでいてくれる保証なんてひとつもない。逆もまた然り。相手のことをずっと好きでいられるかなんてわからない。
こんなしんどいことをほんとにみんなしてるんですか？ 無理じゃないですか？

“恋愛”に関して常々思うことは色々あって、少女漫画があまり好きじゃない理由とか、もっと話すことはあるんだけど、ジェンダーとかセクシュアリティにまで風呂敷が広がって回収できないのでやめます。

慣れないこと書いたから胸焼けがする。

こんなくだらないモヤモヤ全部どうでもいい！って思わせてくれるような人が現れたらいいね。